パイプについて  川喜金物(株)

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パイプについて

パイプについて パイプとは、液体・気体・電線などを通す為に中が空洞になっている管です。今回は、ステン...

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パイプについて

パイプについて

パイプとは、液体・気体・電線などを通す為に中が空洞になっている管です。
今回は、ステン・真鍮・鉄の3つの材質での比較をしてみます。


<鉄(鋼)>

鉄は元素記号Feで表され、鉄(Fe)100%のもので製品を作る事はほぼありません。
純粋な鉄のみでは、非常にもろく酸化しやすい特徴があるからです。
そこで、鉄に0.02~2%の炭素などを含ませた合金「鋼(はがね・こう)」を使用します。
一般的に言われている鉄製品の鉄とは鋼(英語ではsteel)の事になります。

(特徴)
鋼は炭素含有量が多くなるほど、強く硬くなりますが靭性(粘り強さ)が失われていきます。
靭性が低いとある一定の力を加えると簡単に折れてしまう為、鋼の炭素含有量は2%以下に
なっています。
炭素や他の微量成分を添加する事で、硬度・強度・靭性・耐摩耗性・耐熱性・耐候性など
様々な特性を持たせる事が出来ます。
デメリットとしては、錆びやすく表面加工が必要になります。



<ステンレス>

ステンレスは鉄を主成分として50%以上、クロムを10.5%以上含む合金です。

(特徴)
英語でstainless steel(錆びない 鋼)と言うように、錆びにくい特徴があります。
鉄にクロムを加える事でクロムが酸素と結合して鋼の表面に薄い保護被膜(不動態被膜)
を生成して錆びを防ぎます。
この不動態被膜は100万分の3mm程度のごく薄いものですが大変強靭で、一度壊れても
周囲に酸素があれば自動的に再生する機能を持っています。
ただし、ステンレスは錆びにくいだけで、使用状況やクロムの割合などによって錆びる
事もあります。
錆びに強い耐食性以外の特徴としては、耐熱性・加工性・強度などにも優れていて、
メンテナンスが容易になります。

(種類)
ステンレスは混ぜられる金属の種類や量によって特徴や性質が変わり、その種類は200以上
にも及びます。
「Steel Use Stainless」という英語の頭文字SUSと種類を表した番号を組合わせて
例えば、SUS304(サスさんまるよん)などと表記されます。
ステンレスの番号は下3桁の数字で種類が分類されていて、300番台が「オーステナイト系」、
400番台が「フェライト系」か「マルテンサイト系」になります。

●オーステナイト系・・・オーステナイトは鉄に炭素などが溶け込んだ物質のことです。
他のステンレスよりも耐食性が比較的高く、溶接加工もしやすい点や、低温・高温環境でも
強度低下が少ない性質がある為、幅広く使用されています。また、磁性がありません。

●フェライト系・・・フェライト系には様々な合金元素が性能向上の為に添加されてます。
ステンレス鋼の中では比較的安価でマルテンサイト系より耐食性も高いのですが、
他のステンレス鋼と比べると強度が高くない為、負荷のかかる物には向きません。

●マルテンサイト系・・・クロムが主要成分となっているステンレス鋼です。
比較的加工しやすく、高い強度と耐摩耗性を持っていますが、耐食性は他のステンレス鋼
よりも若干落ちます。

代表的なステンレス素材として、SUS304とSUS430があり、当社のカタログ記載製品にも
多数使われています。因みに、世界中で最も多く使用されているのはSUS304です。



※ステンレスについて色々と説明してきましたが、高い性能と品質を誇るステンレスのみで
パイプを作ると高額になってしまいます。
そこで、鉄の表面にステンレスを巻く事で、値段を押えてステンレスの良さを限定的に
取り入れたステンレス巻パイプ(MSパイプ)が販売されています。




<真鍮>

真鍮>
真鍮(しんちゅう)は黄銅(おうどう、こうどう)とも呼ばれる、銅と亜鉛20%以上を含む
合金で英語名はbrass(ブラス)です。

(特徴)
電気や熱が伝導しやすく加工が比較的容易で、製品の仕上がりは頑丈で外観が美しいです。
亜鉛の含有率が低い場合は赤味の強い色になり柔らかく、亜鉛の含有率が高い場合は金色に
近づき硬度が高くなります。
又、磁性は弱く酸化する性質を持っています。湿気や水分に弱く変色してしまう事もあります。
変色してしまっても、市販の研磨剤などで手入れすることで、元の色味に戻す事が可能です。

(経年変化)
真鍮は表面に酸化を防ぐ加工などをしていなければ、酸化や手垢などにより色が深くなり
錆たり光沢が失われていきます。
身近なもので言えば五円硬貨が真鍮で出来ていますので、経年変化の参考になるかと思います。
経年変化するとアンティーク調の色味になるので、わざとお手入れをせず、変化を好まれる
場合もあります。

クリア塗装で真鍮に直接空気や水分が触れないようにして、経年変化を抑える方法もあります。

当社の真鍮パイプはクリア塗装はせず、研磨しただけの物になります。




弊社では装飾金物を得意としており、様々な金物を用意しています。
こちらより各商品をご確認ください。







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